2006年 12月 14日
王の男
チャングムのお父さんが捕らえられ、死んでしまう原因を作った張本人、
韓国史上最悪の暴君と語り継がれる燕山君(ヨンサングン)のお話。
韓国でものすごくヒットしたということを聞いていたので、ちょっと期待し過ぎちゃったかな。
とっても深い内容のいい映画だったんですけど、思ったほどにはハマれなかった。
その原因のひとつは主人公の2人、チャンセンとコンギルの芝居に笑えなかった・・というのがあります。
(もろ、下ネタだしね・・・^^;)
イ・ヨンエさんの主演した『ラスト・プレゼント』でもイ・ジョンジェが演じる漫才師の漫才に笑えなかったためにラストの感動がいまひとつだった、ということがありまして、
どうも韓国の喜劇芝居には乗り切れない。
多分、日本語に翻訳する過程でちょっとニュアンスが変わってしまうというのもあるんだと思う。
セリフにもキレがなくなるし、言葉のリズムも違ってしまうわけだから。
でも、主演3人の演技はすごくよかったですよ。
王役、チャンセン役、コンギル役、それぞれが緊張感を出して、不思議なトライアングルを形作っていました。
王の悲しいまでの孤独、その対極にある自由な芸人チャンセン、そして神秘的かつ包容力を感じさせるコンギル、ものすごく説得力のある演技でした。
シェイクスピア劇を連想させる、って言われているけど、なるほどそうですね。
それにしてもコンギルを見ていると、世の男性はこういう女性を理想としているのかなあ、なんてちょっと脱力(笑)。
色っぽくて、おくゆかしい、でもいざとなると芯が強く、母性で暖かく包み込むような。
って、普通、いないって、そんな女性!
・王の男@映画生活