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澤瀉屋の四ノ切

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衝撃の事件から5週間が過ぎようとしています。
未だに事の真相は分からず、週刊誌やネットニュースは好き勝手を書いている。
今まで歌舞伎に興味もなかったような人たちが吐き捨てるようにSNSで断罪していたりする。

私自身、この間、コロナにも罹ったし、気候のせいか不調が続いているし、夜もよく眠れない。
このまま悶々とし続けているのも身体にも精神的にも良くないな、と思い、
自分の気持ちにある意味けじめを付けるために、ここに今の思いを記しておくことにしました。

私的な戯れ言でしかない文章です。
過激な発言もありますが、怒らないでね。
スルー推奨します。


今月歌舞伎座で尾上松緑さんが忠信を演じる音羽屋型の四ノ切を観たことをきっかけに、
猿翁さんの義経千本桜のDVD(平成4年12月歌舞伎座)と
亀ちゃんの四ノ切初演(2010年8月国立劇場大劇場、第8回亀治郎の会)のドキュメンタリーDVDを観ました。
猿翁さんの時の義経は門之助さん、静御前は玉三郎さん。
亀ちゃんの時の義経は幸四郎さん、静御前は雀右衛門さん。
どちらも躍動感に満ち、親への思いが溢れた狐忠信でありました。

13年前の亀ちゃんはまだ爽やかな雰囲気で謙虚で意欲に溢れ、目が輝いていました。
この時代に観たかったな。

亀ちゃんを認識して注目し出したのは、2007年の「風林火山」からだけど、歌舞伎にはあまり興味が無いときだった。
(と言うか、中国茶教室を始めた頃で、それ以外のことはあまり考えられない時期だった。)
2012年の襲名披露の時は新聞屋さんからチケットをもらって観に行ったけれど、
本格的に歌舞伎を観に通い始めたのは2016年。
最初は国立劇場の通し狂言を中心に観ていたのだけれど、
雀右衛門さんの襲名披露で前から2列目のチケットをいただき、
一等席の良席で観る歌舞伎の面白さに気付かされ、
続けて歌舞伎座に通ううち、ちょうど亀ちゃんが歌舞伎座によく出るようになった頃と重なり、
舞台の亀ちゃんから目が離せなくなりました。
8月納涼歌舞伎の弥次喜多で完落ち。
ファンクラブに入り、以降、亀ちゃんの出る舞台はほとんど通っています。

亀ちゃんのことは異性として好き、というのとは違うんです。
彼がどちらかと言えばLGBT寄りということはわりと早くから知っていたし、
こう言っては何ですが、リアルで知り合いだったとしても多分、私は仲良しにはなれないだろうと思う。
もう、ただただ、彼の才能と、舞台でのパフォーマンスと、プロデュース力を尊敬している。
彼の「芸」がひたすら好きなんです。
そして、私も来年には前期高齢者入りしますが、余生の楽しみは
「ワンピース」の最終回を見終えることと並んで、
「四代目市川猿之助が人間国宝になる」のを見届けること、になりました。
自分の人生が終わるまでは、とにかく一生見続けよう、と思いました。

好きな歌舞伎役者は他にももちろんたくさんいます。
巳之助さんの後援会に入っていた時期もあったし、今でも大好きです。
(でもコロナ禍で頑張る亀ちゃんを目の当たりにして、
彼への応援に照準を合わせるため、退会しました。)
梅枝さんの舞台もなるべく観たいと思ってるし、
團子さんの成長もずっと見守っていきたいと思ってます。
でも、亀ちゃんはやっぱり私にとっては「特別」な存在なのです。

今年の初め、ファンクラブの集いで亀ちゃんが今年も突っ走るので付いてきて、と言っていたことが思い出されます。
頑張って付いて行くつもりだったのに。
今年はひとつの舞台に複数回通うつもりだったのに。
どうしてこうなった!?
歴史に残るような、前代未聞の事件。
時を戻せるなら戻したい。

何が彼をここまで追い詰めたのか。
最初はひどい記事を書いた女性誌を恨みました。
密告した某関係者?を卑怯者だと思いました。

ファンの中には少し前から彼に異変があった、と言う人もいます。
確かにここのところの彼の行動は彼らしくないところもありました。
私個人の印象としては、コロナでの多忙が重なり、そこに何かの変化をもたらすことがあったのではと思います。
猿ゆかの第2回公演「森の石松」を観たとき、面白かったけれど、何故主役の器ではなさそうな人が石松をやっているのだろうと思いました。
調べてみると、某往年俳優さんの息子で、昔有名女性歌手とも噂になったことのある人。
これは本当に私個人の感想ですが、何となくこの人は好きになれなかった。
その後、彼の付き人的なことをしているのも知って、モヤモヤした思いがあった。
去年の冬に「最初はパー」に出演してからJと大親友になったのも、ちょっとだけ違和感があった。
晴明神社にJの影響を受けて買ったと思われるLVのセットアップを着て参拝に行った時も変な気がした。
同行した役者さんがきっちりスーツ姿なのに、亀ちゃんて、そういう人だっけ?と。
インスタLIVEもマメにやっていたし、SNSもバンバン更新して、
ちょっと人が変わったような感じだった。
あれは彼のアイデンティティー崩壊の兆しだったのだろうか?

正直言えば、第一報を聞いたとき、
心のどこかで、生き残った彼が可哀想だ、と思いました。
でもことはそんなに単純なことではなさそうです。
色々な詮索がされていますが、全てそれは他人の印象や感想や憶測でしかありません。
事実がまずそこにあり、真実は人の数だけあるのでしょう。
私があれやこれやと思い巡らしても、詮無いことです。

とにかく彼の踊りは素晴らしいの一言なんです。
「黒塚」「浮世風呂」「鬼揃紅葉狩」「猪八戒」「悪太郎」「連獅子」・・・
そして、彼の演技と演出が光る
「ワンピース」「弥次喜多」「新・三国志」「義経千本桜」・・・。
まだまだ観足りない。
もっと早くから観ておけば良かった、とずっと思っていたけれど、
まだまだこれからもあるから、と思っていた自分。

もしかしたら、もう観ることはないかもしれない。
もしかしたら、不死鳥のように戻ってきてくれるかもしれない。
それは彼が決めること。
私はただ、彼の答えを待つのみ。粛々と。

歌舞伎は見続けるし、澤瀉屋箱推しは変わらないし、團子さんも応援する。
でも、たぶん、もう一人の推しを追うことはないだろうと思う。
私の中では唯一無二の永久欠番。
もちろん復活があれば、全力で応援する。

とりあえず、もう彼のことをあれこれ語るまい、と思う。
何があっても受け止めよう、とここに書いておこう。


(6月27日加筆)

市川猿之助容疑者、母親への「自殺ほう助の疑い」で逮捕、の報道。
歌舞伎座などが千穐楽を終え、役者さんたちが休み(次の稽古中ではありますが)に入っている時期だったのがせめてもの救い。

覚悟はしていたけれど、「容疑者」扱いとなったのは辛い。
ワイドショー、SNSの誹謗中傷などは観ないようにしている。

彼が本当に罪を犯してしまったのだとしたら、生きて、それを償ってほしいと思う。
どんな理由があったにせよ、ご両親がお亡くなりになったのは事実だし、
それに彼が何らかの形で関与していたことは疑いもないのだから。

それでも、彼が稀有な才能の持ち主で、素晴らしい歌舞伎役者なのも事実。
私は彼の舞台が大好きで、彼からたくさんのエネルギーをもらったのもまた事実。

彼の舞台がまた観たい、彼には舞台に戻ってきて欲しい、と心から願っているけれど、
もう、彼の舞台は観れないかもしれない、とも思っている。
彼の未来は彼のもの。
彼の選択を受け入れるしかない。

だから、私は「待っています」とは言えない。
ただただ、彼には「ありがとう、そして、これからも応援しています」と伝えたい。
本当に、彼の舞台は素晴らしいんだよ・・・全てが吹き飛んでしまうくらいに。


これだけは書いておこう。呪いの言葉。
「女性セブン」が近い将来廃刊になりますように。

by leonpyan | 2023-06-24 14:13 | 歌舞伎鑑賞 | Comments(0)

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