
TOHOシネマズ日本橋にて観賞。
監督:是枝裕和
脚本:坂元裕二
音楽:坂本龍一
出演:安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、
高畑充希、角田晃広、中村獅童、田中裕子
STORY:大きな湖のある郊外の町。
息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たち。
それは、よくある子供同士のケンカに見えた。
しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。
そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した―。
上映時間:2時間6分
カンヌ映画祭にて脚本賞とクィアパルム賞を獲得した話題の映画。
Twitterなどで、事前情報を入れずに観て!と書いている方が多く、
これは早めに観なくては、と行ってきました。
確かにこれはネタバレは避けた方がいい映画ですね。
「先入観」なしに、まっさらな気持ちで、そして、映画館で観るべき映画です。
映像も綺麗だし、展開も複雑なので(とは言え、内容は観ていれば分かります)、
大画面で没入して観るのがオススメです。
是枝監督は本当に子役を撮るのが上手い。
今回も2人の子供が魅力的です。
キャスティングも手堅いです。
是枝組の安藤サクラ、坂元組の永山瑛太と角田晃広。
田中裕子と中村獅童も素晴らしい。
脚本は「カルテット」や「最高の離婚」「大豆田とわ子と三人の元夫」の坂元裕二。
面白くないわけが無い。
ただ、いつものようにセリフの応酬で楽しませるというよりは、
ストーリーの奥深さと進行の妙が生きています。
(★★★★★)
以下、ネタバレあり
進行の妙、と言いましたが、
ストーリーは3部制で、それぞれが「湊の母」「保利先生」「湊」の視点から語られます。
「羅生門」のような手法ですね。
第一部では思い込みと子供可愛さで突っ走る母から見た事象。
これね、観ている私たちもついついこの母の目線になっちゃうんですよね。
私も登場人物の中では一番母としての立場に近いので、
どうしても母親に肩入れしてしまう。
学校の教師たちの何と腹立たしいこと!
実際、息子の小学校時代、5,6年の担任と揉めたことがあって、
その時の悔しさを思い出したりしていました。
ところが、第二部になり、担任の先生が実はダメ教師ではないことが分かってくる。
ある意味、このお話の一番の被害者でもあります。
第一部ではいいかげんで不誠実そうに見えた保利先生が、
実際には正義感が強く、教師としても真っ当であることが明らかになる。
第三部になり、更に驚愕の事実が判明します。
湊と依里の関係性が映し出されると、それまでの事件は全て大人の「先入観」によるものだと分かります。
思春期にさしかかる子供たちの不安定さや戸惑いや未熟ゆえのちょっとした嘘が引き金となっていたわけで、、、。
そこには純粋な想いや優しさも存在していて、やるせない気持ちになります。
では、誰が怪物なのか!?
母親は決してモンスターペアレントではない。あの情況なら当然の行動だと思います。
保利先生は暴力教師でもやる気の無い先生でもなかった。
湊もちょっとした嘘はついてしまったけれど、いじめっ子ではないし、問題児でもない。
依里は・・・放火もしているし、問題が無いとは言えないけれど・・・一番問題があるとすれば依里の父親かな・・・・。
依里をいじめていた子たちも問題だな。
ただ、この怪物というのは単純に登場人物に置き換えられるものではない気がします。
観ている私たちはどうなの?
第一部ではまんまと誘導されて学校に憤りを感じ、
その場にいたらきっと怒れる保護者の一人になって保利先生を責めていたと思う。
誰の言葉だったか、事実は一つだが、真実はその場にいる人の数だけある、というのを思い出しました。
結局、自分のフィルターを通して、自分の都合のいいように解釈された、自分にとっての真実なんですよね。
そのフィルターには「先入観」や「好き嫌い」や「誤解」が仕込まれています。
そうして自分で真実だと思い込んだことを元に、判断してしまう。
自分では正しいと思っていても、それは別の人にとっては全く別の側面を持ったことかもしれない。
世の中にはそんな世界が渦巻いています。
ラストの嵐の後の自然を駆け抜ける二人の姿があまりに美しくて、
現実なのか、それとも別の世界に通り抜けてしまったのか分からなくなりますが、
暗い終わり方ではなかったのが救いでした。
校長先生の「誰かにしか手に入らないものは幸せとは言わない。誰でも手に入るものを幸せって言うの」
というセリフが印象的。
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