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閑遊閑吟 

国宝

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国宝 (上) 青春篇
国宝 (下) 花道篇』 吉田修一著 (朝日新聞出版)

尾上菊之助がここのところ攻めています。
今年の團十郎襲名披露も意識しているんだろうとは思うけれど、
『風の谷のナウシカ』の座頭、『グランメゾン東京』のライバル役、とメディアに出ることも増えました。
昨年末には小説『国宝』のナレーションを担当し、オーディオブックとして配信するというネットニュースを見て、
そのページに飛んでみたら、作者の吉田修一との対談がUPされていました。

吉田修一の作品は『悪人』しか読んでいないけれど、その作品の多くが映像化されているのは知っています。
『国宝』は吉田修一氏の作家生活20周年を記念する作品として、文体やジャンルをそれまでの作品とガラリと変え、
実際に黒衣として歌舞伎の舞台の裏に入り取材をするなど、新しい挑戦だったそうな。

歌舞伎によく足を運ぶようになってまだ5年ほどではあるけれど、とても興味をそそられて読んでみました。
面白かった!
2巻、700ページ超の大作ですが、数日で読破。
こんなに夢中になって読んだのは劉慈欣の『三体』以来かも。

歌舞伎を知らなくても面白く読めると思いますが、演目を知っていると読んでいてその場面が目に浮かんできて面白さ倍増。
たぶん、この作品も映像化されるだろうと思うのですが、この役は誰がよさそう、なんて考えるのも楽しい。

でも主人公の喜久雄を演じるのはとっても難しいだろうと思う。
菊之助はこの役をやりたいのかも、なんて思いますが、何せ喜久雄はヤクザの息子という出自なので、
梨園の御曹司たちにはなかなかこの雰囲気は出せないのでは、と思います。
一番おいしい役どころは喜久雄をそばでずっと守る徳次でしょうね。
喜久雄と共に芸の道を歩む俊介にも注目。
今から映像化がものすごく楽しみです。

ラストは涙で字が見えないくらいでした。
小説を読んでこんなに泣けるのも久しぶり。
喜久雄の美しさがあまりにも切なく、愛おしく。

映像化が楽しみとは書きましたが、この作品はまず活字で読むべきだと思います。
自分の頭の中にはっきりと映像が浮かび上がるような、それも極彩色の。
そんな稀有な作品です。

by leonpyan | 2020-01-11 12:51 | 書籍 | Comments(0)

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