2010年 09月 25日
悪人
【監督】李相日
【出演】妻夫木聡 / 深津絵里 / 岡田将生 / 満島ひかり / 柄本明 / 樹木希林 / 宮崎美子 / 光石研 / 余貴美子 / 井川比佐志 / 塩見三省 / 松尾スズキ
一つ一つのシーンがものすごく練られていて、
映像、演技とも本当に素晴らしかったです。
地方都市の閉塞感が画面いっぱいに表現されていて、
映画としての完成度がものすごく高いと思いました。
ただ、ストーリーは思っていたよりも単調で
とても既視感を感じたのは、
予告やTVの番宣を見過ぎたせいでしょうか。
敢えて原作を読まなかったのに、
そのあたりはちょっと残念です。
この映画、3日ほど前に観てまして、
普通ならすぐに感想を投稿するんですが、
どうにも気分が重くなってしまい、
そこから抜け出すのに2日かかってしまいました。
観た後ジワジワと来る映画と言うのはたまにありますし、
それはその映画の内容について悶々と反芻していることが多いのですが、
この映画は自分の内面と対峙させるような感じ。
2日間、自分の中の「悪人」と戦ってしまいましたよ。
原作を読もうかどうしようか、迷ってます。
また引きずりそうで(苦笑)。
ネタバレになるから書けないんだけどね(笑)
告白同様琴線に触れる映画なんだよね~
昔は大作ではないけれど 佳作がたくさんあって 名画座もたくさんあって 観やすかったなあ
そんな映画っぽい気がしてるんだよね
告白も悪人もテレビ局とタイアップしてないから 映画会社としての独自路線を強く出せた感あるんだけど どうだろう!?
って あはは(^o^ゞらしくないコメントだよねえ~
でもさ 読書と映画大好きなんだ!
原作にほとんど添った内容だけど、いろいろな部分を削ぎとって、そこを映像で表現しているみたい。
妻夫木くんを主演にしたのも、きっと語らずとも彼を見れば感じ取れる部分というのを重視したんじゃないかと思います。
「告白」も「悪人」も共に乗りに乗ってる監督だから、テレビ局の援助がなくてもいけたんでしょうね。
重いけど、暗いけど、たんたんとした佳作だと思います。
でも2時間20分もあるよ、大丈夫?(笑)
間違いなく今年の邦画のベスト作品でしょう。
映画好きの方には特にお薦めです。ワンシーン、ワンシーン無駄がありません。
採点に満点をつけなかったのは、やっぱりテレビでの露出が多すぎたこと(もし何も観ないで行ったら、ものすごく衝撃を受けてたと思う。いいシーンはほとんど予告やテレビで見ちゃってました)、そして観た後、かなりヘコまされたからですかね(笑)。