カテゴリ:映画( 283 )

秋津温泉



ここ数年はなかなか劇場鑑賞ができていない。
毎年大晦日にブログにUPする劇場鑑賞映画ベスト10も書けない有様。

今年は劇場には足を運べなくても、時間を見つけてDVD鑑賞したいなと思ってる。

そんな中、今年最初の鑑賞DVDがこれ。

秋津温泉 [DVD]

去年のいつだったか、新聞の日曜版で紹介されていた映画。
日本の原風景と岡田茉莉子の美しさがとても魅力的に語られていて、
ものすごく観たくなり、すぐに検索してDVDを取り寄せた。

岡山県の奥津温泉を舞台にした藤原審爾(藤真利子のお父さんだそうだ)の原作を元に、
監督・吉田喜重、主演・岡田茉莉子、長門裕之、1962年作品。

終戦の年、昭和20年からその17年後までを描く。
温泉旅館秋津荘の娘新子を演じる岡田茉莉子は本当に美しい。
岡山県山中の温泉風景と和服姿の新子、その映像を見ているだけでもため息が出るほど。
相手役の周作を演じる長門裕之はちょっと情けなくて線が細いのが気になるが、
俗物化していくダメ男という意味ではこれでいいのかも。

典型的なメロドラマで、駄目な人には全く退屈な映画かもしれないが、
「美しいもの」を観たい人にはオススメ。
新子さんの女心にも切なくなる。

一方で、この映画は戦中~戦後の日本を象徴しているいう見方もあるらしい。
曰く、戦中戦後、結核で血を吐き、絶望して自殺願望を持つ周作は死に急ぐ日本そのもの、
戦後の成長期、東京での生活に追われ、思慮も無く信念も無く日々流されていく周作もまた日本そのものである、と。
では、新子さんはさながら消えゆく日本古来の美、なのであろうか。それとも国の変化に翻弄される人々?



秋津温泉@ぴあ映画生活
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by leonpyan | 2014-01-12 16:13 | 映画 | Comments(0)

利休にたずねよ

利休にたずねよ (2013)

【監督】田中光敏
【出演】市川海老蔵 / 中谷美紀 / 市川團十郎 / 伊勢谷友介 / 大森南朋 / 成海璃子 / 福士誠治 / クララ / 川野直輝 / 袴田吉彦 / 黒谷友香 / 檀れい / 大谷直子 / 柄本明 / 伊武雅刀 / 中村嘉葎雄


★★★☆ [70点]「脳内補完が必要?」

原作も面白かったし、海老蔵の利休も観てみたいと思って期待していたのに公開後の評判はいまひとつ。

どうしようか悩んでいるうちに上映も終わってしまいそうなので時間を見つけて行ってみました。



結論から言うと、私はかなり楽しめました。

ひとつひとつ美を切り取ったようなシーンは良かったと思うし、利休の若い頃のエピソード(フィクション)は原作でも好きなところなので、映像化は嬉しかった。

本物とおぼしき茶器も眼福でした。



でも、映画としてはこの構成はどうなのかなと思います。

原作を読んでいるか、歴史を理解し利休についてよく知っている人じゃないと内容を理解するのは難しいのでは。

一人一人の人物像は説明不足で描き切れていないし、どこまでが史実でどこまでがフィクションなのか、誤解も受けやすそうだし。



海老蔵の利休はぎらぎらしていて面白かったです。

本当の利休さんも艶っぽかったのでは、と想像しているので。

もう少し切れモノの雰囲気はほしいですけれどね。



Posted by ちょし on 2014/01/11 with ぴあ映画生活

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by leonpyan | 2014-01-11 01:14 | 映画 | Comments(2)

そして父になる

そして父になる (2013)

【監督】是枝裕和
【出演】福山雅治 / 尾野真千子 / 真木よう子 / リリー・フランキー / 二宮慶多 / 黄升 / 風吹ジュン / 國村隼 / 樹木希林 / 夏八木勲 / 中村ゆり / 高橋和也 / 田中哲司 / 井浦新 / 吉田羊 / ピエール瀧


★★★★☆ [90点]「ちょうどいい具合の説明不足」

この映画の中で誰が一番演技が下手かと言えばやはり福山じゃないかと思うのだけれど、それがまた父としての未熟さを表現していていいのかもしれない。

リリー・フランキーは頼りないけれど愛すべき父親を好演しているし、母役の二人は役が入れ替わってもきっとしっかり演ずるだろう安定感がある。福山だけが浮いている感はいなめないのだが、それはきっと監督の狙いなんだろう。



題名は「そして父になる」ではあるけれど、父になるのはきっとこれからなんだろうと思う。このあと、また様々な障害や問題がおきるに違いないが、その都度しっかりと父として問題に向き合う覚悟がやっと出来た、ということなのかもしれない。

福山演じる良多の生い立ちはさらりと触れられるが、饒舌な語り口ではない。そんなところが少し消化不良にもなりかけるが、人の人生はそんなにひとくちに説明できるものではない。

映画のその後は観客の想像にゆだねられる。すっきりとした終わり方をしないのは、とてもリアルだ。人生はまだこれから続いて行くのであって、決してその時点でハッピーに終わる事なんてないのだから。



ある意味とても不親切な脚本であるが、その分情景を丁寧に描くことで静かに訴えかける。私はこの監督の映画のそんな空気感がわりと好きだ。


Posted by ちょし on 2013/10/04 with ぴあ映画生活

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by leonpyan | 2013-10-04 00:06 | 映画 | Comments(4)

あの頃、君を追いかけた

あの頃、君を追いかけた (2011)

【監督】ギデンズ・コー
【出演】クー・チェンドン / ミシェル・チェン / スティーブン・ハオ / イエン・ションユー / ジュアン・ハオチュエン / ツァイ・チャンシエン / フー・チアウェイ


★★★★ [80点]「それぞれの「あの頃」」

冒頭からテンポよく、随所にクスッと笑わせてくれる場面を配し、あっという間の110分だった。



ハリウッド映画やヨーロッパ映画よりも身近に感じるのは制服が似ていることや、学生時代は比較的風紀が厳しいところが日本に通じるからだろうか。

文化的にも近いので、あの時代はそういえば・・と共感することも少なくない。



観る者が皆、それぞれの「あの頃」の思い出を持っていて、それをジワジワと呼び戻すようなマジックを持つ映画、と言えるかもしれない。

私は特にラストの明るさが好きだ。

ネタバレになってしまうので詳しくは書けないが、青春の愛おしさ、懐かしさが込められた珠玉のラストだと思う。



昔から台湾は青春映画の佳作が多い。

歴代の青春映画に比べると、映画に携わるのは初めてで初監督作品ということもあって芸術性は若干劣るが、この作品も台湾の青春映画の名作として心に刻まれるのは間違いないと思う。


Posted by ちょし on 2013/09/20 with ぴあ映画生活

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by leonpyan | 2013-09-21 00:02 | 映画 | Comments(0)

風立ちぬ

風立ちぬ (2013)

【監督】宮崎駿
【出演】


★★★★ [80点]「面白くはないけれど感動。」

夕べ息子が借りてきた『天空の城ラピュタ』を観た勢いで終戦記念日の今日、『風立ちぬ』を鑑賞。



内容はだいたい想像していたとおりで、それ以上でもそれ以下でもない。

番宣で期待し過ぎちゃった人もいるんじゃないかと思うけど、お話は淡々としている。

昨日観た『天空の城ラピュタ』のほうがずっとファンタジックでカタルシスを得られるし、ハッピーにもなれると思う。

でも、映像的にはさすがにものすごい進歩で、風が立つ様子や空中飛行シーンは美しい。



私は宮﨑駿作品の中で『紅の豚』が嫌いなのだけれど、監督の思い入れを考えるとこの『風立ちぬ』はかなり『紅の豚』に近いような気がする。

男のロマン、男の理想、そして監督の個人的な感傷が作品の前面に出ている。

そんな男のロマンを長々と語られても退屈なだけだし、だから何?てなものだけれど、

不思議とこちらの『風立ちぬ』は嫌いにはならなかった。



多分、それは私がわずかながら、日本がまだ貧しくて一所懸命な時代を知っているからかもしれない。



そうそう、小さい頃よく食卓にあったあのお菓子が「シベリア」という名前だったことは今日初めて知った。


Posted by ちょし on 2013/08/15 with ぴあ映画生活

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by leonpyan | 2013-08-15 23:14 | 映画 | Comments(2)

華麗なるギャツビー

華麗なるギャツビー (2013)

【監督】バズ・ラーマン
【出演】レオナルド・ディカプリオ / トビー・マグワイア / キャリー・マリガン / ジョエル・エドガートン / アイラ・フィッシャー / ジェイソン・クラーク / エリザベス・デビッキ


★★★★ [80点]「デイジーを理解できるようになったかも」

原作もレッドフォード版映画もものすごく好きなので

ディカプリオ版も楽しみました。

何だかちょっとコミカルな面のあるギャツビーだったけど、

純粋さが出ていて悪くないと思います。

ただ、ギャツビーが激昂するシーンはちょっと残念な感じ。

原作にはない演出ですよね?



若い頃に原作を読んだときはひたすらデイジーが許せない、と思ったんですよね。

でも、今回の映画を観た感想は、私の歳のせいもあるだろうけれど、

デイジーにも少し同情の余地がありました。

決して明るい未来はないだろう、けどね。



久しぶりに原作をもう一度読みたくなりました。

今回は村上春樹翻訳バージョンで読んでみようかな。


Posted by ちょし on 2013/06/29 with ぴあ映画生活

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by leonpyan | 2013-07-01 14:03 | 映画 | Comments(0)

グランド・マスター

グランド・マスター (2013)

【監督】ウォン・カーウァイ
【出演】トニー・レオン / チャン・ツィイー / チャン・チェン / チャオ・ベンシャン / シャオ・シェンヤン / ソン・ヘギョ / マックス・チャン / ワン・チンシアン


★★★☆ [70点]「カーウァイらしさのあるカーウァイらしからぬ映画」

ウォン・カーウァイのカンフー映画、と聞いて

武侠映画の範疇のはずなのにアクションシーンがなかった『楽園の瑕』を思い出した。

まさかアクションシーンのないカンフー映画は撮るまい?と思いながら予告編を観ると、しっかりそのシーンはあるらしい。

はたして本編の冒頭も雨の中の戦いのシーンで始った。

これはちゃんとしたカンフー映画かも、と姿勢を正して観た。



でも映像はやはりカーウァイだ。

スローモーションやストップモーション、アップの多用。

アクションと美意識が交錯する、なかなか新鮮な撮り方ではあった。

(役者がドニ-・イェンやジェット・リーだったら、

もっとちゃんとアクションわかるように映せと文句言ったかもしれないが)



途中から、これはやっぱりアクション映画というよりは

ラブストーリーに近いのね、と思い当たったが、

それはそれで楽しめた気がする。

何と言ってもチャン・ツィイーは格好よかったし、

ソン・ヘギョもものすごく綺麗だった。

(カーウァイ監督はソン・ヘギョにチーパオを着せたかったのね。)

二人の美女の間でにんまりと余裕をかますイップ・マンの役はトニー・レオンの真骨頂だしね。

イップ・マンと若梅のアクションシーンの中の

「まじで恋する5秒前」的なショットもカーウァイならでは。



一方で、カーウァイの映画にしてはテーマがすごくわかりやすかったのは意外。

実話を元にしているからかもしれないが、グランド・マスターそれぞれの生き方が胸に迫ってくる。

心配していた日本軍シーンも淡々と描くのみに留まり、そのあたりの節度はさすがだなと思う。



とは言え、チャン・チェンとトニーはいつ戦うのだろう?と

ラスト近くまで期待して観ていた私は

これがカーウァイの映画だということをちょっと忘れていたかもしれない。

全く接点がなく、落としどころがないチャン・チェンのこの役周り、

『欲望の翼』で出てきたトニー・レオンの役どころのようなものなのか。

次回作あたりでこのもやもやは回収されるのだろうか。


Posted by ちょし on 2013/06/11 with ぴあ映画生活

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by leonpyan | 2013-06-11 23:07 | 映画 | Comments(0)

図書館戦争

図書館戦争 (2013)

【監督】佐藤信介
【出演】岡田准一 / 榮倉奈々 / 田中圭 / 栗山千明 / 石坂浩二 / 福士蒼汰 / 西田尚美 / 橋本じゅん / 鈴木一真 / 相島一之 / 嶋田久作 / 児玉清


★★★☆ [70点]「キャストはOK」

原作が面白くて好きだったし、

キャスティングもあまりはずさなそうだったので

割と安心して観に行きました。



予想通り、キャスティングはピッタリ。

榮倉奈々も岡田准一も好演、

栗山千明もこの人しかいないでしょ、って感じでした。

(が、どうして特別出演のクレジット?)



戦闘シーンもアクションシーンも悪くなかったと思います。

ただ、小説だとワクワク感満載で読めたのに、

実際の映像にしちゃうと、設定がどうも陳腐に思えちゃうんですよね。

パラレルワールドを描いているSFなのに、

画面はとっても現実味を帯びているので、

いや、これはあり得ないでしょ的なブレーキがかかってしまって

どうしてもこの世界に入り込めなかった。

すみません、原作ファンのくせに。

でもそこそこ楽しめたので、70点。

続編は・・・出ても多分観には行かないと思うけど。



それよりも・・・久々に夫と一緒に行ったら、

何と夫婦割引1000円適用年齢に達していた。

結構ショックだった、今更だけど(爆)。







Posted by ちょし on 2013/05/05 with ぴあ映画生活



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by leonpyan | 2013-05-05 23:44 | 映画 | Comments(2)

レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル (2012)

【監督】トム・フーパー
【出演】ヒュー・ジャックマン / ラッセル・クロウ / アン・ハサウェイ / アマンダ・セイフライド / エディ・レッドメイン / サシャ・バロン・コーエン / ヘレナ・ボナム=カーター / サマンサ・バークス / アーロン・トヴェイト


★★★★ [80点]「圧巻。」

冒頭から引き込まれる迫力映像。

そこで歌い上げていたのがヒュー・ジャックマンだと気付くのにしばらくかかった。

この場面だけでジャン・バルジャンの19年を表現している秀逸な演出。



それからの展開はそれぞれの演技力、歌唱力で最後までぐいぐい引っ張られた。

最後に訪れる静かな感動。

さすが舞台でロングランを続けるミュージカル。

舞台は舞台で別の素晴らしさがあると思うが、映画で出せる良さはその細かい表情だろうか。

悲痛な表情で切々と歌い上げるフォンテーヌとエポニーヌの気持ちに共鳴せずにはいられない。

ミュージカルだからこその感動というのを実感できる映画だったと思う。


Posted by ちょし on 2013/01/22 with ぴあ映画生活



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by leonpyan | 2013-01-22 08:26 | 映画 | Comments(2)

最強のふたり

最強のふたり (2011)

【監督】エリック・トレダノ / オリヴィエ・ナカシュ
【出演】フランソワ・クリュゼ / オマール・シー / アンヌ・ル・ニ / オドレイ・フルーロ / クロチルド・モレ

★★★★☆ [90点]「パラグライダーはできそうもない」

2ヶ月ぶりの劇場鑑賞、

ハズレは避けたいと思ってランキング上位のこの映画を選びました。

良かったです

フランス映画も久しぶりだったのですが、

あまりフランス映画って雰囲気ではなくて、

このまま英語をしゃべってハリウッド映画だと言ってもいい感じでした。

音楽のせいかな。



話の流れは映画としてはそれほど目新しいものではないし、

笑いもクスッと言う程度だし、

涙が出るシーンもなかったのですが、

月並みな言葉を借りれば

心温まる、生きる力が沸いてくる、そんな映画でした。



邦題の「最強のふたり」ってのはどーなの?と観る前は思いましたが、

フィリップもドリスもこの相手しかいない、

ふたりでいれば最速にもなる、空をも飛べる、という意味で

最強のソウルメイトなのでしょう。

主演ふたりの演技も最強でした。



でも、、あれ、熱湯ですよね?

よい子は絶対マネしないでね、ってテロップいれたい。

あ、あのシーンがあるからPG12なの?(んなわけない)


Posted by ちょし on 2012/10/07 with ぴあ映画生活


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by leonpyan | 2012-10-07 22:33 | 映画 | Comments(0)

いらっしゃませ!ちょしと申します。映画・観劇の感想、旅行記、カメたちの写真などを載せています。よろしかったらコメント残してくださいませ♪


by ちょし