2005年 09月 22日
四月の雪
シネコンの上映スケジュール電光掲示板を見ながら、『四月の雪』にするか『頭文字D』にしようか迷う自分。
香港電影迷としては『頭文字D』のはずなんだけど、ホ・ジノ監督作品はどうしても気になってしまうんだな。
今まで観た韓国映画で一番好きなのは?と聞かれたら、多分『八月のクリスマス』と答えるだろうと思う。
ホ・ジノ監督の作品はどうしても期待値高めになってしまいます。
でも残念ながら前作『春の日は過ぎゆく』は私にとってはハズレでした。
ホ・ジノ監督の恋愛観は私とは多分違うんだな、きっと。
『八クリ』は死生観や相手を想う気持ちが切ないほど胸に響いてきたんだけど、『春の日』は「ああ、こういうこともあるよね、でも、だから何?わざわざ映画にする意味は?」と思ってしまったんですよね。
監督の恋愛に対するトラウマをそのまま見せ付けられたような居心地の悪さを感じたんです。
イ・ヨンエが演じたヒロインが嫌な女性に見えるような描写の仕方もマイナス要因だったなあ。
さて、その『四月の雪』。
BGMも少なく、淡々とした描写、全部を見せずにスッと切り替わっていくシーン。
撮り方はさすがに上手いなあ、と思うんです。
説明的な描写を省いて観客の想像にゆだねるところとか、何気ない小物やショットで心理的な表現をするところなんか職人芸だと思います。
でも、これは『春の日』でも感じたことなんですが、すごく私小説的なんですよね。
この語り口が心の琴線に触れるとバシッとくるんでしょうが、私は波長が合わなかったのかもしれません。
何だかドキドキするものが伝わってこないんですよ。
何でなんだろう。
同じような不倫モノだったら、ウォン・カーウァイの『花様年華』のほうが共感できたなあ。
そういう関係になる前に、もうちょっと迷いや葛藤が強く表現されてもいい気がする。
あまりにも静かに平坦に進行していくので、始まりが唐突に感じられる。
もう一回観たら、印象が変わるかもしれない。
でも、二度観るような映画でもないな、というのが正直な感想です。
それにしてもペ・ヨンジュンファンにはたまらない映画でしょうね!
ファンだったら、この映画でご飯十杯はいけちゃいそうです(爆)。
演技的にはソン・イェジンがなかなか良かったです。
関係を持った後の若妻のとまどいをうまく表現していました。
・四月の雪@映画生活
私小説っていう感覚 わかるなぁ~
ファンじゃないので、ご飯は1杯でいいかも(笑)
というか・・・なんでアイフルのCM思い出しちゃうのか^^;;
やっぱり、なんかアンバランスってことでしょうかね(ぉぃぉぃ)
私もでかくて筋肉隆々というのはあまりタイプではないので(小粒でがっしり、のほうがセクシーに感じる)ヨン様ではご飯はいただけません(笑)。
でもスクリーンに向かって生唾飲み込むファンの方々の気持ちもわかります。あれがライ様だったら・・・ゴクッ(以下省略)。
「不意打ちKiss」は確か無かったと思うんですよね。編集段階でカットしたのでしょうかね。でもファンの集い(?)の時には流したんでしょう?ちょっと不思議ですね。
(^^ゞ
「不意打ちKiss」、実ははっきり覚えていないので、ちゃんと映画の中にあったらゴメン!でももし本当にカットされているとしたら、そのときのイェジンさんの表情は自然でよかったかもしれませんが、映画の中に入れるのは多分流れ的にうまくいかなかったんでしょう。
監督の撮りたい「絵」と、題材が今回はうまくかみ合わなかった、そんな気がします。
だからひとつひとつのシーンをピックアップしたメイキング映像なんかはすごくいいのかもね。
ウチのコメント欄にも書きましたが、「花様年華」と「四月の雪」は
全くシチュエーションが異なる映画だと思います。
「不倫・・・してるよな、絶対・・・」と「確信段階」と、決定的証拠or
証言を出される段階では、全然心理的な状態も余裕も違うんですよね。
カーウァイはそのあたりをよく解っているなあ、と思います。
あれ、カーウァイ論になってる・・・。
「春の日は過ぎ行く」は、悪くないですよ。ウチの記事にもありますし、
TBさせてください。
コメントありがとうございました。
なるほど、カーウァイはちゃんとわかっていて、設定も考えたのでしょうね。
『春の日は過ぎ行く』はRINさんのレビューで書かれているように、いいところもあったとは思うんです。でもすごく男性の視点だし、特にラストがイヤ(笑)。観た後、脱力でした。。
私の感想はこの方のレビューに近いですね。↓
http://nagoya.cool.ne.jp/dayfornight/Review/2002/2002_08_12.html