2009年 02月 27日
チェンジリング
【監督】クリント・イーストウッド
【出演】アンジェリーナ・ジョリー / ジョン・マルコヴィッチ / ジェフリー・ドノヴァン / コルム・フィオール / ジェイソン・バトラー・ハーナー / エイミー・ライアン / マイケル・ケリー
もう始まった瞬間からその音楽の素晴らしさ、映像の美しさに目を見張りました。
(音楽は何とイーストウッド監督自ら担当だったのね)
全くもって、映画のひとつの完成型ですね。
(私にとっての「映画」の代名詞である
ヒッチコック監督の映画や『第三の男』を思い出しました。)
最初にテロップに出る“A true story”という言葉がこの映画を端的に表していると思います。
この物語の元になっているのが真実のお話である、
ということがこの映画をここまで尊厳のあるものにしているのでしょう。
アンジー演じるコリンズ夫人のたどった劇的な数年間を
イーストウッド監督は淡々と、そして丁寧に、
ある種の畏敬を念を持って描き切っています。
イーストウッド監督の映画を観ると、
いつも「生きるとはどういうことか」と考えさせられます。
私たちの前に立ちはだかる不条理やいかんともしがたい現実、そして人間の弱さ。
そういうものを監督は「映画」と言う媒体を使って世に残していく作業を続けているのかな、と。
テーマは悲しく辛く重い。
でも生に対する尊厳に満ちた映画です。
お気に入りのイーストウッド監督の映画がまた一つ増えました。
近頃は、テレビがつまらなくなったせいか、映画の良いものがたくさん目につきます・・私は忙しくて、なかなか映画館に足を運べないのですが・・みたい!と思う映画の多さは、かなりな数になります・・皆さんの日記からも、たくさん情報をいただいて、何とか時間を作らなくっちゃ・・
古典的な手法でシンプルだけど説得力溢れた映像を作るみたいな、
そういう方向に行くことで、どんどん「完成」していってますよね。
イーストウッド映画は私はいつも、映画が終わってから泣くんです。
エンドロールみながらとか、帰り道とか。
これを個人的に『イーストウッド泣き』と名付けてるんですが、
『グラントリノ』もそうでした。
余韻を残す終わり方を心得てますよね。
この映画、楽しみにしてます。
しかし、『許されざる者』が好みって、ちょしさんも渋いわ〜。
この映画ほどその一語が、最初から最後まで響いてくる映画は少ないですよね。
ほんとに、最初の瞬間から、画面から目が離せず、どっぷりと
入り込んで,心はずうっと震えっぱなしでした。
実は私は西部劇が好きではなく、イーストウッド主演の映画もあまり観ていないんですよね。
その流れで最初は監督作品も興味を持っていなかったんですが、『許されざる者』で衝撃を受けまして・・それ以来イーストウッド監督作品が気になって仕方ない(笑)。
確かにテレビは元気がありませんね。日本映画は頑張っているのに・・。
「イーストウッド泣き」、わかります、わかります!後を引くんだよね。
パァ~~ッと笑って終るコメディやスカーッとするアクションも大好きだけど、終ってからしばらく立てない「イーストウッド」映画も大好きです。
基本オバカ映画ファンですが、結構渋い映画も好きなのよん。